Datasets:
text stringlengths 3 7.98k | overall_difficulty float64 0 1 | difficulty_level stringclasses 3
values | kanji_difficulty float64 0 0.7 | lexical_difficulty float64 0 0.43 | grammar_complexity float64 0 0.92 | sentence_complexity float64 0 1 | text_length int64 3 7.98k |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
ベルサイユの講和条約に、国境劃定委員会が出来て、その一分科である墺伊両国間の国境劃定に日本からも委員を出すことゝなつて服部兵次郎少将(当時中佐)が任命され、私は通訳として随行した。少々古い話だが――。
墺伊の国境にはチロルといふローマ時代の伝統をそのまゝ保存してゐる歴史的の小国がある。こゝは谷あひの、景勝の地を占め、いかにも平和な気の靉靆たる所で、欧洲人の避暑地、避寒地となつてゐる。私が此の国を訪れた時は戦後のためあまり入りこんでゐる人もなく、静かな旅行を続けることが出来た。
その一寒村、シユワルツエンシユタインに今もローマ時代の古城が残つてゐる。伊太利の某公爵夫妻が、一人の孫娘と淋しい生活を送つてゐたが、私の当時の記録には次... | 0.665 | Hard | 0.63 | 0.273 | 0.29 | 1 | 518 |
あるところに、なに不足なく育てられた少女がありました。ただ一人ぎりで、両親にはほかに子供もありませんでしたから、娘は生まれると大事に育てられたのであります。
世間にも知られるほどの金持ちでありましたから、娘はりっぱな家に住み、食べ物から着る物まで、ほかの子供らには、とうていそのまねのできないほど、しあわせに日を送ることができたのであります。
娘は大きくなると、それは美しゅうございました。目はぱっちりとして、髪の毛は黒く長く、色は白くて、この近隣に、これほど美しい娘はないといわれるほどでありましたから、両親の喜びは、たとえようがなかったのであります。
けれど、ここに一つ両親の心を傷めることがありました。それは、こんなに美しい娘... | 0.361 | Medium | 0.599 | 0.188 | 0.053 | 0.462 | 3,793 |
少年老い易し、麗人は刻を千金の春夜に惜む。われらがわかき日の小詩はまさに涙を流して歌ふべし。瑠璃いろ空のかはたれにわすれなぐさの花咲かばまた、過ぎし夜のはかなき恋も忍ぶべし。ここに選び出でたるはわが幼きより今にいたるあらゆる詩集の中より、ことに歌ひ易く調やさしき断章小曲のかずかず、すべてみな見果てぬ夢の現なかりしささやきばかり、とりあつむればあはれなることかぎりなし。かの西の国の詩人が
ながれのきしのひともとは
みそらのいろのみづあさぎ
なみことごとくくちづけし
はたことごとくわすれゆく。
と歌ひけむ。なにごともながれゆく水のながれのひとふれのみ。忘れえぬ人びとよ、われらが若さは過ぎなむとす。嘆かば嘆け。羊の皮の手ざはりに金の... | 0.457 | Medium | 0.611 | 0.308 | 0 | 0.727 | 405 |
彼が恥ずかしそうに下を向いた | 0.344815 | Easy | 0.275852 | 0.310333 | 0.24137 | 0.206889 | 14 |
元禄享保の頃、関西に法眼、円通という二禅僧がありました。いずれも黄檗宗の名僧独湛の嗣法の弟子で、性格も世離れしているところから互いは親友でありました。
法眼は学問があって律義の方、しかし其の律義さは余程、異っています。或る時、僧を伴れて劇場の前を通りました。侍僧は芝居を見たくて堪りません。そこで師匠の法眼が劇場の何たるかを知らないのに附け込んで、斯う言いました。
「老師、この建物の中には尊いものが沢山あるのでございます。一つお詣りしていらっしては如何です」
法眼は暫らく立佇って考えていましたが、手を振って言いました。
「今日は是非行かねばならん用事があるのだ。そうもして居られない。だが、そう聴いた以上は素通りもなるまい。せめて... | 0.585 | Hard | 0.627 | 0.215 | 0.015 | 0.984 | 3,393 |
彼がXで日頃のストレスを解消する | 0.216 | Easy | 0.1728 | 0.1944 | 0.1512 | 0.1296 | 16 |
サラリーマンが休みを利用する | 0.246444 | Easy | 0.197156 | 0.2218 | 0.172511 | 0.147867 | 14 |
これはなんでござるか。 | 0 | Easy | 0 | 0 | 0 | 0 | 11 |
斎藤さんの文学や、学問に理会のおそかったことが、私一代の後悔でもあり、遺憾でもある。勿論今の人たちのうちでは、私などが最長い愛読者であるには間違いない。ただその研究・作物を愛する道を知ることの遅れたことが、どんなに私の損失になっているかわからない。作家から言っても、千樫・赤彦と移って、其後、斎藤さんの具有する諸相を理会する時が、やっと到ったのである。それだけに、今における尊敬は、私にとって深刻なものである。が、何故もっと若い、触れ易く受けやすい時代に、斎藤さんを自分胸臆のものにしておかなかったかと思う。全面的に此人を感じることの出来たのは、今から思えば、肝腎私が、アラヽギを去って後のことであった。
松かぜは裏の山より音し来て、... | 0.554 | Hard | 0.62 | 0.205 | 0.263 | 0.698 | 1,900 |
❶農林省案と政調会案とはどちらが妥当か。
正しいとかどうかという問題じやない。政調会長として…そんなこと質問にならんですよ。
❷農産物の二重価格制を採用すべきかどうか。
二重価格とはどんなことなのですか。改進党が主張してるつて?改進党がどういつてるか僕は分らん。こういう問題、一概にはいえませんよ。
❸農相の任免をめぐつて首相の側近人事という風評があるが……
知りません。総理大臣が任命されるんだから、長老とか役員とか相談してやつてるだろう。僕は当時三役でなかつたから知らない。
❹内田氏と保利氏とどちらが適任か。
両方とも適任、立派な人です。総理大臣が任命されることだから。
❺大政調会制度で閣僚がロボット化し、各省の責... | 0.545 | Medium | 0.645 | 0.245 | 0 | 0.227 | 566 |
その頃の絵は、今日のやうに濃彩のものがなくて、何れもうすいものでした。恰度春挙さんの海浜に童子の居る絵の出たころです。そのころは、それで普通のやうにおもつてゐたのでした。今日のは、何だか、そのころからみるとずつと絵がごつくなつてゐるとおもひます。
法塵一掃は墨絵で、坊さんの顔などは、うすいタイシヤで描かれてゐました。尤も顔の仕上げばかりではなしに、一体にうすい絵でした。この作品が出品された年は、恰度栖鳳先生が、西洋から帰られた年でして、獅子の図が出品されました。その時分に屏風などが出てゐましたが、併しまたとても今日の展覧会などに出品されさうもないやうな小さな作品も出てゐました。寸法に標準と云ふものがまるでなかつたのでした。
私... | 0.577 | Hard | 0.591 | 0.193 | 0.034 | 0.919 | 1,457 |
今年八つの一郎さんと、六つのたえ子さんとを、気だての優しい婆やが、一人でお守りをしておりました。その婆やが或日のこと、お里へまいりました時、かわいいかわいいひばりの子を一つ袂のなかへ入れてかえりました。それを見ると、一郎さんが、
「おやっ!」
と云って婆やのそばへ駈けよりました。
「あらっ!」
とたえ子さんも駈け寄ってのぞきこみました。
婆やはあまり二人の声が大へんなので、あとずさりをしながらにこにこして、
「まあ、ま、そんなにおさわぎになってはいけません。これはね、婆やが今日、西田甫の細道をとおると、どこやらで、ちち、ちち、と可愛い声がしますから、ふりかえって見ますと、すぐ道端の積藁のかげに、こんな小さなひばりの子がひとつ、淋... | 0.407 | Medium | 0.542 | 0.223 | 0 | 1 | 1,990 |
汽車の旅をして、いちばん愉しいことは、窓にもたれて、ぼんやりと流れてゆく風景を眺めていることである。
いろいろの形をした山の移り変りや、河の曲折などを眺めていると、何がなし有難い気持ちになって、熱いものを感じるのである。
ふっと、一瞬にして通りすぎた谷間の朽ちた懸け橋に、紅い蔦が緋の紐のように絡みついているのを見て、瞬時に、ある絵の構図を掴んだり、古戦場を通りかかって、そこに白々と建っている標柱に、何のそれがし戦死のところ、とか、東軍西軍の激戦地とかの文字を読んで、つわものどもの夢の跡を偲んだりするのは無限の愉しみである。
汽車に乗ると、すぐ窓辺にもたれて、窓外の風景へ想いをはしらすわたくしは――実は車内の、ごたごたした雰... | 0.702 | Hard | 0.618 | 0.206 | 0.354 | 1 | 2,404 |
町からはなれて、街道の片ほとりに一軒の鍛冶屋がありました。朝は早くから、夜はおそくまで、主人は、仕事場にすわってはたらいていました。前を通る顔なじみの村人は、声をかけていったものです。
長かった夏も去って、いつしか秋になりました。林の木々は色づいて、日の光は、だんだん弱くなりました。そして枯れかかった葉が思い出したように、ほろほろと、こずえから落ちて、空に舞ったのであります。
もうこのころになると、この地方では、いつあらしとなり、あられが降ってくるかしれません。百姓は、せっせと畠に出て、穫りいれを急いでいました。鍛冶屋の主人は、仕事の間には、手をやすめて、あちらの畠や、こちらの畠の方をながめたのです。そして、天気がよく、ほこほ... | 0.378 | Medium | 0.575 | 0.195 | 0.058 | 0.518 | 4,300 |
Xが3.6%に認められた | 0 | Easy | 0 | 0 | 0 | 0 | 12 |
「文芸」所載の貴作『断層』について、「テアトロ」から何か感想を書けといふ註文ですが、僕はあれを草稿の時分に読んで聞かせていただいたきり、まだ活字になつたのを拝見してゐませんから、その後手をお入れになつた部分について――つまりその部分を含めて、全体の意見を述べることはできません。
しかし、あの草稿を仮に決定的なものとして、その印象を今ここで公に云々することはどうでありませうか? 僕には、それが聊か危険に思はれだしたのです。何故なら、ここをかう直したと伺つた二三の個所についてさへ率直に云へば、やや遺憾に思はれる節があるからです。
しかし、それはそれとして、恐らく、最初の感銘は、本質的にこの作品の一貫した精神からは抜け去つてゐないこと... | 0.679 | Hard | 0.622 | 0.221 | 0.171 | 1 | 1,750 |
Xが何とも胸に痛い | 0.183167 | Easy | 0.146533 | 0.16485 | 0.128217 | 0.1099 | 9 |
一 沼村
面白かりしは、房州に於ける一夏。指を屈すれば、凡そ二た昔となりぬ。一行の盟主ともいふべき佐々木高美氏は、既に世に在らず。同行者の中、今は海軍將校となれるもあり、工學士となれるもあり、理學士となれるもあり、中學教員となれるもあり。當時はいづれも血氣盛りの青年なりき。
館山の町つゞきなる沼村に、二階が一間、下が二間なる家を借り、飯だけは、家主にたいてもらひ、餘は一切、各自交代して之を辨じぬ。同じく寓するもの、少なき時は三四人となり、多き時は十人にも及べり。その多くなりたる時は、枕足らず。トランプの勝負によりて、枕の有無を定めしこともあり。日暮れぬさきより、早く枕を懷ろにせるもあり。時に腕力に訴へて、枕の奪ひ... | 0.354 | Medium | 0.639 | 0.25 | 0.012 | 0.312 | 4,167 |
1粒にレモン1個分のビタミンCと、13種類のハーブエキスを配合しました | 0.169515 | Easy | 0.135612 | 0.152564 | 0.118661 | 0.101709 | 35 |
今春、思いがけない大雪が降って、都下全体交通ストップ、自動車などは一夜に皆エンコして一歩も前進できない因果な時、拙作陶の展示会を催すことになった。この大雪では誰一人見る人はなかろうと悲観していたが、意外! 数百人の目で拙作は静かに見おろされた。
私の作品は例の如く勝手気儘で、どんどん移りゆく現実の世界に解されていこうなどとは、てんで望んではいない。私が切望しているのは、どうか自分の柄にあったことを一途にしていきたいというだけなのである。だから現代のグループには干与しない。恰もスネ者のように独歩している。気に入らない過去を見ては創り直すことに少しもひるむ者ではない。伝統に打たれることも多々あるが、伝統と乳兄弟になっても双子になりた... | 0.605 | Hard | 0.649 | 0.222 | 0.322 | 0.623 | 933 |
美味い湯豆腐を食べようとするには、なんといっても豆腐のいいのを選ぶことが一番大切である。いかに薬味、醤油を吟味してかかっても、豆腐が不味ければ問題にならない。
そんなら、美味い豆腐はどこで求めたらいいか? ズバリ、京都である。
京都は古来水明で名高いところだけに、良水が豊富なため、いい豆腐ができる。また、京都人は精進料理など、金のかからぬ美食を求めることにおいて第一流である。そういうせいで、京都の豆腐は美味い。
一方、東京では、昔、笹乃雪などという名物の豆腐があった。これもよい井戸水のために、いい豆腐ができたのだが、今は場所も変わって、わずかに盛時の面影を偲ぶばかりだ。
東京は水の悪いことが原因してか、古来、豆腐の優れた製... | 0.503 | Medium | 0.632 | 0.221 | 0.214 | 0.565 | 1,870 |
Xが10年前に証明された | 0.209333 | Easy | 0.167467 | 0.1884 | 0.146533 | 0.1256 | 12 |
2つの質問をしてもよいですか。 | 0.246889 | Easy | 0.197511 | 0.2222 | 0.172822 | 0.148133 | 15 |
私は今湘南小田原の海岸近くに住んでゐるが、予期した通りの暖かさで、先日の大雪の日も、東京で無理をして品川からやつと電車を拾ひ、日が暮れて小田原の駅を降りると、驚いたことに、うつすらとしか雪の降つた形跡がない。
梅の花も熱海や湯河原より少しおくれるだけで、二月にはいるともう見頃はとうに過ぎて、城跡の公園は朝から霜どけの道に悩まされるくらゐである。
散歩の途中、住宅街の裏通りなどで、植込みのなかに夏蜜柑の黄に色づいたのを見かけると、土地に馴れない私は、つい、季節の錯覚に陥る。
この調子だと、今年は冬を知らずにしまひさうだ。贅沢な文句を言ふやうだが、その代り、たまに東京へ出ると、寒さが身に沁みて、なるほど、これが冬といふものかと、... | 0.64 | Hard | 0.647 | 0.239 | 0.285 | 0.951 | 1,229 |
二日酔いになっていませんかとスタッフがみんな心配しました | 0.239926 | Easy | 0.191941 | 0.215933 | 0.167948 | 0.143956 | 28 |
世間、書を説く者は多いが、それは必ず技巧的にのみ観察したものであり、かつ、外見にのみ凝視することに殆ど決定的に偏している。すなわち、書家の書がそれである。ゆえに遠い昔はいざ知らず、近代では書家の書にうまい書があった例は皆無といってよい。全く書を専門に教える習字の先生から尊ぶべき書が生まれた試しはない。この一事実の現われは誰にとっても、うかうかと書家の教えを蒙る訳にはゆかない。
書家の書というのは、なぜそんなに価値がないか。書家の習字法は、なぜそんなに偏するか。それを一言にしていうならば、書家に芸術がないからという他はないのである。ついでながら美術もないからである。近い例としては市河米庵、巻菱湖、貫名海屋、長三洲、日下部鳴鶴、巌谷... | 0.477 | Medium | 0.602 | 0.245 | 0.769 | 0.521 | 650 |
一
上等兵小野清作は、陸軍病院の手厚い治療で、腕の傷口もすっかりなおれば、このごろは義手を用いてなに不自由なく仕事ができるようになりました。ちょうどそのころ、兵免令が降ったので、彼はひとまず知り合いの家におちついて、いよいよ故郷へ帰ることにしたのであります。
胸の右につけられた、燦然として輝く戦傷徽章は、その戦功と名誉をあらわすものであると同時に、これを見る健全の人々は、この国家のために傷ついた勇士をいたわれという、温かい心のこもる貴いものでありました。どこへいくときにも、身につけよと、上官からいわれたのであるが、何事にも内気で、遠慮勝ちな清作さんは、同じ軍隊におって朝晩辛苦をともにした仲間で、死んだものもあれば、また、いまも... | 0.415 | Medium | 0.605 | 0.197 | 0.06 | 0.724 | 4,174 |
簡単にパスワードの変更が出来ます | 0.349833 | Easy | 0.279867 | 0.31485 | 0.244883 | 0.2099 | 16 |
ある人が、こんなことを言っていました。
先日文壇の大家の某氏にあったとき、談たまたま作品のことに及んだ折り、私はその作家の十五、六年前に問題になった小説のことを話題にして、
「こういう時局に、あの小説をお考え直しになると、あなたの作品中から抹殺したいお気持ちになりませんか」
ときいたところ、その大家は、
「とんでもない。あの作品は私の全作品中どれよりもすぐれた作で、今でもあれを書いたことを誇りとしていますよ」
と、こうぜんと言い放たれたそうです。
その作品というのは、当時、自由華やかな時代の作風で、とても今の時局には読み難いものなのでした。
しかし、その大家は、過去の作品だからと言って、自分の作を軽々には取り扱わず、却... | 0.631 | Hard | 0.575 | 0.203 | 0.246 | 1 | 1,627 |
標題のやうな意味の感想をもとめられた。私は文学にたづさはるものゝ一人として、むろん、多少の感想はないことはないが、それを今、なんのために、誰に向つて云ふべきであらう。元来、文学芸術の畑では、かゝる問題をかれこれ論議するものがないやうな状態が望ましく、少くとも個人としてこの種のことに必要以上の興味をもつなどは甚だ不可解だとさへ、私は信じてゐるのである。要するに、国家の恩典について専ら考慮をめぐらすべき地位にあるのは、ひとり政治家のみであつてほしいと、真面目な民衆は心に念じてゐるであらう。
しかしながら、現代の事情は、皮肉にも、この劃期的な新制度の運用について、民衆自身を安堵せしめない一面をもつてゐるのである。率直にいへば、今日まで... | 0.904 | Hard | 0.647 | 0.225 | 0.374 | 1 | 2,672 |
□もう私が雑誌を譲り受けまして丁度一年になります。どうかしたい〳〵と思ひながら微力で思つた十分の一も実現することがなく無為に一年を過しました。今月号も新年号の事とてどうにかしたいと思つてゐましたが何しろ、私が帰京しましたのが十二月五日か六日だつたのにそれから一週間ばかりの間は咽喉をはらして食事をすることも話をすることも困難になつて何にも出来ませんでした為めに、大変手ちがひになつて今度もまたおはづかしいものをお目に懸けます。けれども私も身軽になつてかへつて来ましたからこれからは少し懸命に働きたいと思つてゐます。だん〳〵に少しづゝでも努力のあとが現はれるやうにしたいとおもつてゐます。何卒皆様にも一層御尽力を願つて共に育てゝゆきたいと思ひ... | 0.656 | Hard | 0.598 | 0.173 | 0.079 | 0.924 | 2,529 |
日本の神道に、最重大な意味をもつてゐる呪法の鎮魂法が芸能化した第一歩が神楽だと思ひますから、どうしても、日本の芸能史に於ては此を第一に挙げるべきでせう。その点であんたが此の問題に第一指を触れられたのは見識があつたと思ひます。
あんた自身もさうでせう、一緒にやつて来た私もつく〴〵感ずることですが、すべての芸能に対してもさうだつたやうに、殊に神楽では、我々の考へが幾度変つたか訣りません。其中でも神楽の起源については、実に豹変に豹変を重ねて来たわけで、何処まで自分の前説を取り消さなければならないかと考へる位です。さうして此頃やつと暫定式な結論だけは得たと思ひますが、併し、さうしてみると、昔の人の言つてをつたのと大して違はない所におちて来た... | 0.763 | Hard | 0.629 | 0.178 | 0.035 | 1 | 5,658 |
XをビタミンAとビタミンEが防ぎます | 0.034333 | Easy | 0.027467 | 0.0309 | 0.024033 | 0.0206 | 18 |
書かれている事件が人を驚かすのでない。そのことは、ちょうど私達が活動写真を見るようなものであります。奇怪な事件が重なり合っているような場合であっても見ている時は成程、其れによって、いろ〳〵なことを想像したりまた感興を惹かれたりしても、一たび外に出て冷やかな空気に触れゝば、つい、今しがた見たことが夢のように、もっと其れよりは淡い印象しか頭に残らないのであります。
ドストイフスキイの作品は、雑な人生の事件が取扱われていることを否まないけれど、私達に感銘を深からしむるのは、そのためでない。
このときに於て事件というものは、そんなに役立っていない。たゞこういうようなことが人生にあるかと考えさせるより、多くを語るものでないと感ぜられます... | 0.701 | Hard | 0.636 | 0.19 | 0.281 | 0.971 | 1,959 |
Xが研究により明らかにされました | 0.348667 | Easy | 0.278933 | 0.3138 | 0.244067 | 0.2092 | 16 |
一 姓名の由來と順位
わが輩はかつて『國語尊重』と題して、わが國固有の言語殊に固有名の尊重せらるべきゆゑんをのべた。今またこれに關聯して、わが國民の姓名の書き方について一言したいと思ふ。
わが國の姓名の發生發達の歴史はこゝに述べないが、要するに今日吾人の姓と稱するものは實は苗字といふべきもので、苗字と姓と氏とはその出處を異にするものである。
姓は元來身分の分類で、例へば臣、連、宿禰、朝臣などの類であり、氏は家系の分類で、例へば藤原、源、平、菅原、紀などの類である。
苗字は個人の家の名で、多くは土地の名を取つたものである。例へば那須の與一、熊谷の直實、秩父の重忠、鎌倉の權五郎、三浦の大介、佐野の源左衛門といふの類... | 0.571 | Hard | 0.666 | 0.208 | 0.621 | 0.765 | 3,221 |
お別れしてから、あの煙草屋の角のポストの処まで、無我夢中で私が走つたのを御存じですか。あれはあなたにお別れしたくない心が、一種の反動作用を、私の行為の上に現はしましたの。それから私、走りながらも夢中の夢のやうに考へましたことは私がもし一寸でもふりかへつたら私はまたあなたの方へ……いえつひにあなたへ走りかへつて、永遠にあなたから離れられない、あの月夜の、月の雫が太く一本下界に落ちて、そのまゝ停つたやうに真新らしく白く木肌をかゞやかした電柱の下にしよんぼりと私を見送つてたつてゐらつしやつたであらうあなたのおそばから。それから私は、夢中で走りながら、まだこゝろのなかで、はつきり意識したことがありましたの。それは、あなたが、私の走るうしろ... | 0.702 | Hard | 0.603 | 0.199 | 0.06 | 1 | 1,664 |
日本でこそ、その昔は河原乞食とまで蔑まれ、大正の代にあつてすら、未だに芸人扱ひを受けてゐるわが俳優も、仏蘭西などでは、今も昔も、さぞ、威張つたものであらうと、かう思ふ人もあらうが、どうしてどうして、ルイ十四世大王の寵遇を一身に集めてゐた一代の果報者、モリエールさへ、一公爵が、その頭を抱いて撫でまわすに任せ、遂に釦の角で顔を擦りむいたほどである。
当時の学僧ボッスュエは、演劇の風教問題を論じ、俳優稼業の卑むべきを述べて、かう結んでゐる。
「世に母として、そは基督教信者たるを要せず、また如何に不真面目なる女にてもよし、その娘が、舞台に立たんよりは、寧ろ墓の下に眠らんことを望まざるものあらんや」と。
十八世紀は、自由感想の天下であ... | 0.474 | Medium | 0.605 | 0.244 | 0.322 | 0.621 | 4,817 |
ミルトンは情熱を以て大詩人の一要素としたり。深幽と清楚とを備へたるは少なからず、然れどもまことの情熱を具有するは大詩人にあらずんば期すべからず。サタイアをもユーモアをも適宜に備ふるものは多くあれど、情熱を欠くが故に真正の詩人たらざるもの挙て数ふべからず。情熱なきサタイアリストの筆は、諷刺の半面を完備すれども、人間の実相を刻むこと難し。ボルテーアとスウ※(小書き片仮名ヰ)フトの偉大なるは、その諷刺の偉大なるに非ずして、其情熱の熾烈なるものあればなり。ユーモリストに到りては自ら其趣を異にすれども、之とても亦た隠約の間に情熱を有するにあらざれば、戯言戯語の価直を越ゆること能はざるべし。
然はあれども尤も多く情熱の必要を認むるはトラゼヂ... | 0.763 | Hard | 0.671 | 0.225 | 0 | 1 | 3,127 |
End of preview. Expand in Data Studio
Aozora Text Difficulty Dataset
This dataset contains Japanese literary texts from the Aozora Bunko digital library, enhanced with jReadability-based difficulty analysis for Japanese language learning and curriculum development.
Dataset Overview
- Source: Aozora Bunko (青空文庫) - Japan's premier digital library of public domain literature
- Enhancement: jReadability-based difficulty scoring using research-backed Japanese readability models
- Primary Methodology: jReadability - A Python implementation of Lee & Hasebe's Japanese readability evaluation system
- Use Cases: Japanese language curriculum design, reading level assessment, adaptive learning systems, difficulty-controlled text generation
- License: Original Aozora Bunko texts are public domain; analysis code and scores are provided under open source terms
📊 Dataset Structure
Total Records: 5,000 Japanese texts Total Columns: 21 Column Categories: Original Data (3) + Core Difficulty Scores (6) + Detailed Metrics (11) + Legacy Score (1)
🗂️ Column Descriptions
Original Data Columns (3)
| Column | Type | Description |
|---|---|---|
text |
string | Full Japanese text content from Aozora Bunko (50-532,561 characters) |
footnote |
string | Publishing information and bibliographic details in Japanese |
meta |
string | JSON metadata with work ID, title, author, and readings |
Core Difficulty Scores (6) - Main Features for Learning
| Column | Type | Range | Description |
|---|---|---|---|
overall_difficulty |
float64 | 0.0-1.0 | Primary difficulty score based on jReadability model |
kanji_difficulty |
float64 | 0.0-1.0 | Complexity based on kanji grade levels and density |
lexical_difficulty |
float64 | 0.0-1.0 | Vocabulary complexity using authentic frequency data |
grammar_complexity |
float64 | 0.0-1.0 | Grammatical structure complexity |
sentence_complexity |
float64 | 0.0-1.0 | Sentence length and structure variation |
difficulty_level |
string | categorical | Curriculum classification: Beginner/Elementary/Intermediate/Advanced/Expert |
Detailed Linguistic Metrics (11)
| Column | Type | Description |
|---|---|---|
text_length |
int64 | Total character count including punctuation |
kanji_density |
float64 | Proportion of Chinese characters (0.0-1.0) |
avg_sentence_length |
float64 | Average characters per sentence |
joyo_grade_avg |
float64 | Average educational grade of kanji used (1-9 scale) |
lexical_diversity |
float64 | Unique words ÷ total words (vocabulary richness) |
non_joyo_percentage |
float64 | Proportion of advanced kanji beyond standard education |
avg_word_length |
float64 | Average characters per word |
katakana_percentage |
float64 | Proportion of katakana (foreign/technical words) |
word_frequency_score |
float64 | Vocabulary rarity score (0=common, 1=rare) |
sentence_length_variance |
float64 | Statistical variance in sentence lengths |
grammar_complexity_score |
float64 | Grammatical pattern complexity score |
Legacy Compatibility (1)
| Column | Type | Range | Description |
|---|---|---|---|
difficulty_score |
float64 | 0.0-10.0 | Traditional 10-point difficulty scale for compatibility |
🎯 Difficulty Calculation Methodology
Primary Difficulty Score: jReadability Model
The overall_difficulty score is calculated using the jReadability Python library, which implements the research-backed Japanese readability model developed by Jae-ho Lee and Yoichiro Hasebe.
jReadability Model Formula:
readability = {mean words per sentence} × -0.056
+ {percentage of kango} × -0.126 # Chinese-origin words
+ {percentage of wago} × -0.042 # Native Japanese words
+ {percentage of verbs} × -0.145
+ {percentage of particles} × -0.044
+ 11.724
Score Normalization:
- jReadability output: 0.5-6.5 (higher = easier)
- Our normalization:
(6.5 - jreadability_score) / 6.0→ 0-1 scale (higher = harder)
Curriculum Level Classification
- Beginner (0.00-0.19): Basic modern Japanese
- Elementary (0.20-0.34): Simple literary texts
- Intermediate (0.35-0.54): Standard literary works
- Advanced (0.55-0.74): Complex literary language
- Expert (0.75-1.00): Classical or highly sophisticated texts
Supporting Linguistic Metrics
- Kanji Analysis: 3,003 kanji with official educational grades from kanjiapi.dev
- Vocabulary Analysis: wordfreq library with real corpus data
- Grammar Analysis: Pattern-based complexity scoring using formal Japanese constructions
- Sentence Analysis: Length variation and structural complexity measures
Research Foundation
- Lee, J. & Hasebe, Y. Introducing a readability evaluation system for Japanese language education
- Lee, J. & Hasebe, Y. Readability measurement of Japanese texts based on levelled corpora
- Model specifically designed for non-native Japanese learners (not native speaker grade levels)
📈 Dataset Statistics
jReadability-Based Analysis Results (5,000 texts):
- Overall Difficulty: Mean 0.547 (0.0-1.0 scale)
- Difficulty Distribution:
- Beginner: 97 texts (1.9%)
- Elementary: 552 texts (11.0%)
- Intermediate: 2,047 texts (40.9%)
- Advanced: 1,690 texts (33.8%)
- Expert: 614 texts (12.3%)
Text Characteristics:
- Text Length: 50 - 532,561 characters (mean: ~11,285)
- Kanji Density: 29.4% average
- Average Joyo Grade: 3.71 (elementary-intermediate level)
- Lexical Diversity: 0.270 (moderate vocabulary variation)
🔬 jReadability Advantages
Why jReadability?
- Research-Backed: Based on empirical studies of Japanese learner corpora
- Learner-Focused: Designed specifically for non-native Japanese speakers
- Linguistic Sophistication: Considers Japanese-specific features (kango/wago ratios, particle usage)
- Reproducible: Standardized implementation with consistent results
- Validated: Published research with proven correlation to learner difficulty perception
Improvements Over Composite Scoring
- Holistic Assessment: Considers text as a unified linguistic entity rather than separate features
- Native Speaker Bias Reduction: Avoids assumptions based on native speaker intuitions
- Empirical Foundation: Based on actual learner performance data
- Standardized Scale: Consistent 6-level difficulty assessment widely used in Japanese education
- Downloads last month
- 26